当マンションは2回目の大規模修繕工事になります。1986年に建設され建築後31年が経過した39戸の小規模マンションです。小規模マンションでの悩みは、修繕積立金が大規模修繕工事に十分に対応できる金額が積立てされているかにあります。
それによってどこまでを大規模修繕の範囲として計画し、質の高い効率的な費用の使い方ができるかが工事完了後の満足度の成否を左右すると考え、4年前に当マンションの建物調査をして頂いた東京建物リサーチ・センターへ再度詳細な建物調査を依頼し、調査結果に基づいた大規模修繕積立金額に見合う質の高い企画、設計と工事監理を求めました。
東京建物リサーチ・センターは、見事にこの要求を満たす費用対効果が高い企画と設計を提案してきました。
また、工事監理に当たっては、工事業者に対する安全指導、技術指導はもとより月1回の修繕委員会への工事の進捗状況報告等も素人でも理解できるよう配慮があり修繕委員会並びに居住者全員が高く評価しています。 

平成23年に当マンションでは、中・大規模修繕委員会を発足させキックオフをしました。

マンションは自分の財産であることをスローガンに全員参加型修繕員会を目指し区分所有者なら何方でも参加できる環境と自由に意見の言える雰囲気作りを主眼に修繕委員会の運営にあたってきました。
その中で中・大規模修繕工事計画に当たり修繕委員会出席者の修繕工事に於ける知識の向上に取り組み勉強会をしてまいりました。
そのおかげで当マンション公共下水道接続工事やマンション敷地の舗装工事、駐輪場建替え工事など中規模修繕工事は修繕員会の監修の下、入札仕様書の作成、入札説明会の実施、入札業者の選定等修繕委員会で指針を決めてそれに沿った形での中規模修繕工事を実施しました。
この様な経験を基に平成24年3月に大規模修繕専委員会を設立し、39戸中平均24名の修繕委員の方の協力を得て大規模修繕工事の指針を取り纏めるため「建物診断の業者選考についての表題を設け」下記の勉強会を1年に渡り実施してきました。
①「建物診断の目的とは」②「建物診断の内容とは」③「大規模修繕工事がなぜ必要なのか」
④「なぜ、10年~15年周期で修繕工事が必要なのか」
⑤「大規模修繕工事は、「設計監理方式」と「責任施工方式」の2方式に付いて」
⑥「設計監理方式」とは何か。 ⑦「責任施工方式」とは何か。
⑧「近年の大規模修繕工事に於ける動向に付いて」

以上の8つのテーマで修繕委員会委員並びに区分所有者と共に勉強会を毎月開催してきました。
勉強会を通じて大規模修繕工事に関わるコンサルティング会社の必要性と重要性及びコンルティング会社選考基準等が明確化でき居住者全員で知識の共有ができました。
大規模修繕工事計画に係るコンサルティング会社選考決定にもスムーズに修繕委員会、および居住者全員の理解を得る事が出来ました。
同じく平成28年からの大規模修繕工事開始から工事期間中に於いても全員参加型の定例修繕委員会を毎月開催し工事の進捗状況や居住者の工事に対しての意見を交換してコンサルティング会社並びに工事会社を交え合意形成をしてきました。
そのおかげで29年7月末に無事工事が完了し居住者全員が満足する結果となりました。

分譲マンションに於いては、大規模修繕工事はマンションに居住する全ての区分所有者にとって大イベントです。
規模の大小問わず区分所有者の理解を得られなければ満足する修繕工事結果は得られないと考えます。
そのためには何故大規模修繕工事が必要でどのような方法で準備し実施をすればよいのかを修繕工事前に勉強会を通じて事前に理解を深め、得た知識の共有が出来れば、コンサルティング会社選定、工事会社選定等についてもスムーズに区分所有者間の合意形成ができ結果として費用対効果の高い満足した結果をもたらすと思っています。
その上では大規模修繕工事に於けるコンサルティング会社の企画、設計、監理等を通した役割は、大変重要であり工事全体の70%以上を占めると考えます。
コンサルティング会社の選択で工事完了後の満足度に差が生じると思います。
当マンションが東京建物リサーチ・センターを選択した事は間違いの無い、満足いく結果をもたらしてくれました。
ISO9001・品質マネジメントシステム お客様インタビュー 神奈川建物リサーチ・センター建物の「劣化修繕」用語集