ニューパークハイツ(江東区・亀戸)は1976年に竣工した160戸のマンションで、今回は第3回目の大規模修繕工事です。前回(第2回)の大規模修繕工事の時も監理に設計事務所(コンサルタント)を入れたが、十分に満足のゆく結果ではなかった。それで、今回は「大規模工事調査診断」を作成してもらったコンサルを含め、3社にコンサルタント業務の見積を依頼した(2022年8月)。中には「人工」の「単価」も表示せず「一式」としている、かなり大雑把に見積提示しているところもあったが、3社のヒヤリングを実施した。3社の見積額提示額には、各社ともに金額の幅があつた。再見積は2社に絞り、プレゼンを行い、この時の見積額でも金額の開きがあり、額の低い方を推す意見もあった。しかしプレゼン時の評価など安心して任せられそうなのは見積額は高くても「東京建物リサーチ・センター」(略称:「東京リサーチ」)ではないかとの意見が大勢を占め、「東京リサーチ」にコンサルタント業務を依頼することにした。

・今回の修繕工事に対する重点項目について
屋上のウレタン防水に著しい劣化はないが、すでに前回の防水工事からは16年経過しているので、今回実施することの推奨を受ける。
また塔屋の目隠しルーバーの腐食が進んでいるので、取り外して新しく取り付ける提案があったが、最終的には、長期修繕委員会の判断で、新しく取り付けるには費用もかかることでもあり、機能的にも特に問題がないのでルーバーは取り外したままにした。
3回目の大規模修繕工事では、サッシの取替が推奨されていが、当マンションでは、全サッシの取替までの余裕はなく、それで長期修繕委員会の提案で、取替に足場が必要な個所のサッシだけは、取替行うことにした。
その他、足場工事に伴う外壁の補修、鉄部の塗装工事により鋼材の延命をはかるなど。

・施工業者の決定について
施工業者は「東京リサーチ」の手配により公募し、集まった応募のうち数社に絞り、工事見積を依頼。なお「東京リサーチ」では見積要項書・仕様書・見積書式(単価・金額抜き)を作成。「東京リサーチ」の概算見積額をかなり超えている会社を除き、3社のヒヤリングを実施、最終的には金額が最も低い施工会社に施工依頼とする。                                                        
・工事中の監理業務について
「東京リサーチ」は常駐監理ではなかつたが、現場の監理担当者は細かいところまで、チェックし詳細な監理報告書を作成していた。

・今回の修繕工事に関して
施工業者も丁寧な仕事でよくやってくれたので、工事中もほとんどクレームはなかった。工事は2024年7月に終了した。
                                     
・これから、大規模修繕工事を計画されているマンション理事会さまへ
一番重要なことは、まず信用できるコンサルタント業者を選ぶことかと思います。

長期修繕委員会として、工事に先立ち「大規模工事調査診断」を依頼したのは2022年3月であった。                   
その後、コンサルタント業者の選定、そして、施工業者の選定・決定と2年余り、長期修繕委員会としても本当に大変であったが、今回の工事に関して、お住まいの居住者の方々も喜んでいると聞くと役割を果たせたかと思っている。委員の皆様も長期間お疲れ様でした。
なお、今回工事終了時には、理事会から施工業者さんと「東京建物リサーチ・センター」には感謝状を進呈している。
ISO9001・品質マネジメントシステム お客様インタビュー 神奈川建物リサーチ・センター建物の「劣化修繕」用語集