当マンションは、大勢の建築家や事業者が協力して総合的に街づくりを行った「幕張ベイタウン」の一角にあり、きれいな街並み、隣接する公園や、中庭など、とても暮らしやすい環境を有しています。街路に面した住戸から漏れるたくさんの灯りが、夜はぼんぼりのように街を照らしています。
セントラルパーク・ウエスト(CPW)にとって最初の大規模修繕工事であったため、委員会は立ち上げたものの何から始めていいか分からず、最初の半年は、住宅金融支援機構のセミナーへの参加、他の街区の実施状況ヒアリング等、勉強会に終始しました。
平成22年の秋からコンサルタント会社の選定に入り、12月末にTRCにお願いすることが決定しました。
それからは建物診断、住民アンケート、住民説明会、大規模修繕工事の基本設計と全てTRCさんのアドバイスのもと順調に計画が進められ、平成24年1月に第2回住民説明会で計画の概要を住民に報告することが出来ました。
セントラルパーク・ウエスト(CPW)は5つの管理組合(A・B・C・D・ST棟)+街区管理組合があり、構成が複雑です。
今回はA・B・C・D棟の4つの管理組合が合同で大規模修繕工事を行いました。4棟とも平成11年の竣工で時期は一緒ですが、A・B棟とC・D棟では施工会社が異なり、仕様も塗装材料など異なっていました。
修繕委員会は各管理組合ごとに独立して発足しましたが、実態としては平成22年1月にC・D棟が、1年遅れて平成23年1月にA・B棟がそれぞれ合同で委員会の活動を開始いたしました。
結果として両合同委員会ともコンサルタント会社としてTRCを選定したため、大規模修繕工事を4棟合同で行う事が可能となり、その方向で同じ設計担当者のもとでスケジュール調整や管理組合の合意形成などにおいてTRCのサポートを受けることができました。
そのお陰で平成24年4月には4棟の組合が合同で施工会社を選定し、各棟の臨時総会を経て平成24年9月に4棟合同大規模修繕工事をスタートさせる事ができました。
熟練工の手配が難しいこともあったようで、途中、やや計画が遅れ気味の時期がありましたが、TRCの社長さんが施工会社の支店長に気合を入れた事もあり、無事、平成25年2月28日、予定通り全棟の工事が竣工しました。
大規模修繕工事は管理組合、施工、監理の連携、一体感が何よりも大切だという事が実感できました。特に、工期を守るということに対して経済的な損失もさることながら、監理者、施工者としての責任感、執念を強く感じました。
また、通常はない竣工後1ヶ月点検を実現したのは、発注者の視点に立った監理者の強い指示によるものであり、まさにそこにプロの仕事を見た思いでした。